台北の故宮博物院で人気の「豚の角煮」なぜ価値が高いのか?

台北で定番の観光地「国立故宮博物院」。
数ある展示品でも有名なのが「白菜」「角煮」の彫刻。

正式な名称は「肉形石」と言います。
読み方は「にくがたいし」

この一見「ただのお肉」がなぜ価値があるのか?

疑問に思う人は多いようですね。

そこで今回は「故宮博物院の角煮」こと「肉形石」についてご紹介します。



台北故宮博物院「角煮」の彫刻

角煮の展示場所

まずは展示場所。

本館の3階にある「302展示室」。

「翠玉白菜」も一緒にあります。
週末は混雑するので平日の午前中がおすすめ。

※ただし、2019年9月3日から4か月の間はお留守です。
嘉義県の「故宮博物院南院」で展示されることになりました。
ご注意ください。

→国立故宮博物院南部院區 アジアアート文化博物館

なぜ価値があるのか?

私も初めて見たときは「え?なにこれ?」そんな気持ちでいっぱいでした(^^♪

しかし色々と内容がわかってくると「なぜ価値が高いのか」がわかってきます。

大きさも実は小さく、写真でのイメージと大分違いますね。

高さ5.7cm
幅6.6cm
長さ5.3cm



かなり小さいです。
ほとんどの人が「小っさ!」と感じるでしょう。

でもリアルな角煮のサイズと比べれば「ちょっと大きめ」ですね。
たぶんリアリティを求めて作られた作品でしょう。
天然石としても結構な大きさです。

この「角煮」は制作年も製作者も不明
技術的には、天然石を染める技術で色合いを出しています。

角煮の皮の部分は赤黒い染料で染め、毛穴まで再現されています。

お肉に似ている天然石と染める技術、これが融合して「本当に食べられそうな角煮」を表現しています。
天然石は「瑪瑙(めのう)」らしいです。

また、歴史的価値という意味でも興味深い。

もともと中国北京の「紫禁城」にあったお宝。
清の第5代皇帝(雍正帝ようせいてい)の寝宮に置かれていたと言われています。

蒋介石が戦火を逃れるために台湾に移動させ現在に至る。
紫禁城にあったお宝で台湾にはあまり関係がないともいえる。

芸術や工芸品に興味がない人には「つまらない」と思ってしまう展示品かも知れません。

現代の技術ではプラスチックやゴムで似たようなものは量産できますからね。

しかし、天然石を削ったり、彫ったり、染めたり、手作業で作った「芸術品」
そう思うと価値の高さを感じられるのではないでしょうか?

故宮博物院の営業時間

■通常開院時間
午前8時30分~午後6時30分
■夜間開院時間
金曜、土曜日午後6時30分~9時
休み 無し


最後に

今回は台北の故宮博物院の有名展示品「豚の角煮」についてご紹介しました。

白菜と並んで故宮博物院の人気展示品です。
タイミングが悪いと海外の特別展に出張していることもあるので、
事前に調べておくことが必要です。

では良い旅を。
ありがとうございました。